congatecとRTSがPLCとUIのハードウェア統合を容易にする 組込み仮想化コンピューティングプラットフォームを発売

congatecとReal-Time Systemsが ピアノ演奏ロボットを発表

Deggendorf, Germany / Tokyo, Japan 09 May, 2018 * * *  標準化・カスタマイズされた組込みコンピュータボードおよびモジュールの大手ベンダーであるcongatecは、PLC と UIのハードウェアの統合を容易にする組み込み仮想化コンピューティングプラットフォームを発表します。6脚のロボットがピアノを演奏するデモ用プラットフォームは、congatecの標準組込みハードウェアプラットフォーム、業界をリードするReal-Time Systems(RTS)のハイパーバイザー技術、リアルタイムVxWorks OS上で実行されるIEC 61131-3準拠のCODESYS SoftPLC、Microsoft Windows 10ベースの仮想化GUIに基づいています。標準ビルディングブロックを使用したプラットフォームのロジックには、モーションシステムの制御に必要なすべての要素が盛り込まれています。プラットフォームのデモコントローラーは 6脚のロボットの3つのサーボモーターに接続しており、ピアノの鍵盤を押すようにプログラムされています。グラフィカルユーザインタフェース(GUI)はMicrosoft Windowsによって操作され、ジュークボックスのように、ロボットが演奏する音楽を選択するのに使用されます。ロボットが音楽を演奏している間にGUIを再起動でき、並列実行しているMicrosoft Windowsのリアルタイムオペレーティングシステムの独立性が実証されています。RTSのハイパーバイザー技術と、congatecの高い信頼性を誇る組込みコンピューティングプラットフォームを組み合わせたこのデモは、「2018 Japan IT Week 春 第7回 IoT/M2M 展」にて初披露されます。 

 

「congatecのハードウェアとRTSのハイパーバイザー技術の組み合わせにより、スマートモーションコントローラ向けの組込みコンピューティングプラットフォームが構築され、OEMのお客様はこれを活用して市場投入までの時間を短縮できます。なぜなら、ハードウェアのビルディングブロックとSoftPLCはいずれも標準ベースであり、すぐにインストール可能な、業界が認めるモジュール型クロスプラットフォーム対応コンポーネントだからです。また、ハイパーバイザーは、OEMが必要としうるリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)と汎用オペレーティングシステム(GPOS)の一般的な組合わせすべてに対応しています」と、congatecの製品管理ディレクター、マーティン・ダンザー (Martin Danzer) は説明します。

 

OEMはリアルタイム制御ロジックのための堅固かつパワフルな基盤を活用しています。プラットフォームの基本的なビルディングブロックは、スムーズに連携することが確認されています。congatecによるハイパーバイザーベンダーRTSの買収は、ハードウェアとハイパーバイザー間で最適化されたこの相互連携に有益です。

 

基盤となるハードウェアプラットフォームは、congatecのコンピュータ・オン・モジュール (CoM) とRTSのリアルタイムハイパーバイザーをベースに構築されており、コントローラーのロジックのリアルタイム処理能力を、梱包、仕分け、組み立てなどの材料処理用途におけるスマートモーション制御やロボットに対する需要に応用したり割り当てたりする作業分野に最適です。Intel® Xeon® E3-1505M V6(4 x 3.0/4.0 GHz、8MBキャッシュ)を搭載したクアッドコア構成の本プラットフォームは、最大8つのスレッドをサポートし、最大8つのリアルタイム軸ドライブを並行して制御、スマートビジョンやディープラーニングの学習支援もサポートできます。設計は、conga-TS175 COM Express Type 6 コンピュータ・オン・モジュール(CoM) をベースとしています。新しいIntel® Xeon®プロセッサーおよび第7世代Intel® Core™プロセッサー(コードネーム:Kaby Lake)のハイエンドデュアルチップを搭載したモジュールは、膨大な作業負荷の処理が必要なモジュールベースのハイエンド組込みコンピューターおよびモジュール式産業用コントロールの新たな基準を打ち立てるものです。モジュールはconga IT6キャリアボードに搭載されています。コンピュータ・オン・モジュール (CoM) の新しいマザーボードを使用する場合、必要に応じて関連するすべてのプロセッサー世代とメーカーで用途を拡張できます。

 

リアルタイムハイパーバイザー対応のハードウェアは、プロジェクト単位で要求されるあらゆる通信ロジックに適合させることができます。 これには、Ethercat、MelsecNet、FINSまたはCC-Link、CANopen、DeviceNet、RS-232や、その他のオープンなインダストリアルイーサネットやフィールドバス規格など、複数のハードウェアインターフェースがあります。ご要望に応じて、リアルタイムハイパーバイザーの60日間ライセンス版もご利用いただけます。