デーゲンドルフ、 ドイツ、 2012年2月13日 * * * 組込み用コンピュータ・モジュールの先導的メーカーである congatec AG は、一般に普及したモジュール規格、ETX、XTX、COM Express、および Qseven にわたって、AMD Fusion テクノロジーを搭載したコンピュータ・オン・モジュール (COM) 製品で OpenCL (Open Computing Language) をサポートする。
OpenCL は一種のアプリケーション・プログラミング・インタフェース (API) であり、AMD のアクセラレーテッド・プロセシング・ユニット (APU) の高性能グラフィックス・コアが持つ利点の全部を、各種の非グラフィックの計算用タスクに対して、開発者が享受できるようにする。 並列演算タスクでは、プロセッサ・コアはグラフィックス・ユニットへ役目を引き渡すことができ、そのため、今まで可能であったレベルよりも遙かに優れた全 体的システム性能に増大させる。
この手法は、例えば、Photoshop、ビデオ・データのエンコードや変換用のプログラム、および Adobe Flash Player などの写真編集用プログラムのフィルタリング・アルゴリズム用として使うことができる。過去においては、従前の CPU アーキテクチャーとプログラミング・ツールではベクトル・オリエンテッドなデータ・モデルに対して並列のマルチ・スレッディングで使用するには難点があっ た事実に、開発担当者は苦闘を強いられていた。
もし、X86 アーキテクチャーに対する基本的な要求が適合する場合は、デジタル信号処理 (DSP) の代わりにグラフィック処理ユニット上の汎用計算能力 (GPGPU) を使用すことが意味をなす。 個々の GPGPU グラフィック・エンジンは OpenCL を介してプログラムすることができ、各エンジンに対し異なるタスクを割り当てるようにするオプションにより柔軟になっている。
AMD は既に OpenCL プログラミング用のソフトウェア開発キットを提供していて、新しい型のデータ処理手法への移行をより容易なものとしている。
4 つの標準フォーム・ファクタ (ETX、XTX、COM Express および Qseven) で合計 7 種のプロセッサによる幅広いスケーラビリティを用意して、congatec 社のモジュールは最小限の消費電力で、マルチコア・プロセッサの AMD T56N 1.6 GHz デュアル・コア (64KB L1 キャッシュ、512KB x2 L2 キャッシュ、18 W) から AMD G-T40R 1.0 GHz シングル・コア (64KB L1 キャッシュ、512KB L2 キャッシュ、 5.5W) までの範囲を持つ。
内蔵されているグラフィックス・コアは、HDCP (1080p)、MPEG-2、HD および DivX (MPEG-4) ビデオを介した BluRay のシームレス処理用の Universal Video Decoder 3.0 を備えていて、高速の 2D および 3D 映像用の DirectX® 11 および OpenGL 4.0 をサポートする。
PCI Express 2.0、SATA 3.0、USB 2.0、Gigabit Ethernet および High-Definition Audio などの差動インタフェースが利用可能である。
OpenCL によって 「非グラフィックス」 のアプリケーションに対しても内臓の Radeon グラフィックスの高い計算性能を使うことができ、組合わさって 1 ワット当りで空前の性能値を生み出している。.