工業レベルの信頼性―Intel® Core™ 搭載 Congatec Thin Mini-ITX

* * *  組込コンピュータモジュール、シングルボードコンピュータ（SBC）及びEDMサービスで世界をリードするcongatec AGは、初の工業用Thin Mini-ITXマザーボードを発表して製品ラインナップを広げた。このconga-IC87は、第4世代Intel^® Core™ シングルチッププロセッサ（コードネーム“Haswell”）をベースとし、TDPが15Wと低電力消費で、最低7年の入手性が保証されていることを特徴とする。

I/Oシールドを含めて高さ25mmのフラット設計なので、パネルPCsに求められるフラットなハウジングの実現が可能となる。conga-IC87の発表により、長期供給が保証されている高品質SBCsを求める顧客をサポートするチャレンジに直面するが、BIOS更新、ブート画面表示、特殊ディスプレイとOSとの互換性といった、組込み製品にありがちな問題に対しては、カスタマイズ化して個別に対応する。Thin Mini-ITXフォームファクターをベースにした、この新しい工業用SBCは、congatecが過酷な使用環境向けの高品質コンピュータモジュールメーカーとして積み重ねた長年の経験が生きており、SBC量産によるコスト的な優位性も発揮できる。

搭載のCore iシリーズプロセッサは、AES-NIハードウェア暗号化及びAVX2 による高速化ベクトル積に対応している。i5及びi7プロセッサはさらに、ターボ・ブースト・テクノロジー2.0によるクロックアップ、AMT9.5 機能、トラステッド・エグゼキューション・テクノロジー（Trusted Execution Technology、TXT）にも対応可能。Intel^® Celeron^™ HD Gen7 グラフィックスは標準機能のみの対応だが、パワフルなHD4400（i3, i5）及び HD5000（i7）グラフィックスだと、最大1000 MHz（Celeron, i3）及び1100 MHz（i5, i7）までグラフィック処理が可能である。すべてのプロセッサは3つの独立したディスプレイと接続でき、この場合、DisplayPortだと最大解像度3840 x 2160ピクセル＠60Hz、4096 x 2304 ＠24 Hz、HDMIだと1920 x 1200 ＠60 Hz、或いはCore i向けにフル4K解像度（3840 x 2160ピクセル）に対応。ハードウェアが、或いはハードウェア・アクセラレーションにより、DirectX 11.1、OpenGL 3.2、OpenCL 1.2、及び複数の高解像度フルHDビデオを並列復号させるための高性能で柔軟なハードウェア･デコーディングをサポートしている。ボードの背面には2つのDisplayPort（DP++）が提供されており、これはThin Mini-ITX規格に準拠しており、内蔵のDISPコネクタを介して組込みDisplayPort（eDP）及び2x24 Bit LVDSを追加することも可能だ。

2つのSODIMMソケットには、最大16 GB SODIMM DDR3L メモリーが備わっている。I/Oシールドには4つのUSB 3.0 SuperSpeedポート（USB 2.0と下位互換性あり）が備わっており、さらに4つのUSB 2.0ポートをピンヘッダーで追加できる。2レーン用意された5 Gb/s PCI Express 2.0は、1x mPCIe Half Size、1x PCIe Full Size（PCIe x1及びmSATAと共有）、1x PCIe x1（mSATA/mPCIeと共有）として使用可能。最大6 Gb/sまでのSATAインターフェース（1つはmSATAとして使用可能）が4ポート、そしてPCIe 及び SIMカードスロットがあって、高速で柔軟なシステム拡張性をもたらしている。2つのIntel I210 Gigabit Ethernetコントローラは、2つのRJ45ソケットを介して、それぞれ1つのGigabit Ethernet LANアクセスを提供している。レガシーI/Oインタフェースを容易に統合できるようにするためのACPI 5.0、I2Cバス、LPCバスを備えている。オプションとしてのセキュリティモジュール（TPM）、リアルタイムクロック（RTC）、サウンドシステムとしてのIntel high-definition audio を採用し、電源供給は12Vから19V（オプションとして、6Vから24V）までをサポートしている。