コンガテック、過酷な環境条件向けのヒートパイプ冷却ソリューションを公開

コンピューター・オン・モジュールがさらにクールに

組込み、およびエッジコンピューティング テクノロジーのリーディング プロバイダーである コンガテック(congatec)は、ドイツ Nurembergで開催中の embedded world 2025 において、過酷な環境条件向けのヒートパイプ冷却ソリューションを初公開しました。 新しい冷却ソリューションはヒートパイプの作動流体として、水ではなくアセトンを使用しています。 これにより、氷点下の過酷な温度環境でも熱伝導媒体が凍結しないため、冷却ソリューションやモジュール、そしてシステム全体の損傷を防ぐことができます。 新しい冷却ソリューションは、衝撃や振動などの機械的ストレスにも影響されません。

アセトンベースの冷却ソリューションは、これらの機能によりコンピューター・オン・モジュール(COM)の適用範囲を極寒の温度環境など、過酷な気候条件や機械的条件のユースケースにまで広げます。 これまで必要な信頼性を実現するために、より精巧で複雑な、コストのかかる COTSスロット製品、あるいはフルカスタムのシステム設計に頼らざるを得なかったシステムでも、この冷却システムにより COM を使用することができるようになり、そのため厳しい条件下のシステム アプリケーションにおいてもコストを削減しパフォーマンスを維持することができます。 これらの特長によりこの冷却ソリューションは、-40℃~+85℃ の温度範囲で確実に動作しなければならない、すべての COM ベースの設計向けの理想的な選択肢になります。

コンガテックのシニア プロダクトライン マネージャーのユルゲン・ユングバウアー(Jürgen Jungbauer)は、次のように説明します。 「コンガテックの新しいアセトンベースの冷却ソリューションは、モジュールベースの設計を、従来の冷却ソリューションでは実現できなかった過酷な動作条件下のアプリケーションにまで拡張します。 開発者は、高価なスロットシステムや特殊なソリューションの代わりに、コンガテックのアプリケーションレディの COM を使用することで、開発の労力とアプリケーション全体のコストを削減しながら、市場投入までの時間を最適化できます。」

新しいヒートパイプ冷却システムの用途には、港や空港、冷蔵倉庫の物流車両など、過酷な条件にさらされる自律走行車や従来型車両が含まれます。 この新しいソリューションは、鉄道や航空システムのほか、厳しい温度や機械的ストレスがシステムの信頼性に影響を与える可能性のあるその他のシナリオでも、同様に効果的です。

アセトンベースのヒートパイプ冷却ソリューションは、COM Express Type 6 の conga-TC675 や、耐環境の conga-TC675r と組み合わせることでさらに効果的になります。 また、COM-HPC Mini や COM-HPC

 Client、あるいは耐環境エッジサーバー向けの COM-HPC Server などのフォームファクターに対しても最適な冷却ソリューションを提供します。 新しい冷却ソリューションは、ご要望に応じてヒートパイプ アダプターやその他の構成でも提供することができます。

この最新の開発は、局所的なホットスポットを効果的に冷却するための効率的な放熱を実現するソリューション開発に関するコンガテックの信頼性を改めて確認するものです。 ハイパフォーマンス COM エコシステムの開発に対するコンガテックの総合的なアプローチには、適切な冷却ソリューションやキャリアボード、包括的なサービスが含まれており、アプリケーション開発を大幅に簡素化し加速させます。

ユルゲン・ユングバウアーは次のように締め括ります。 「コンガテックは常に、信頼性の高いコンピューティングのためのハイパフォーマンス冷却が、最も重要であると位置付けています。 このアセトンベースの冷却ソリューションは、ハイパフォーマンス コンピューター・オン・モジュール エコシステムにおける、コンガテックの技術的リーダーシップを改めて証明しています。」

コンガテックの冷却ソリューションに関する詳細情報については、以下のサイトをご覧ください。 Cooling Solutions