Pico ITXボード

コンパクトで完全:あらゆる用途に適合する1つのボード

インダストリー4.0は設備に必要な要件を変革させています。その結果、現場から管理レベルでの使用まで、タスクを確実に実行し、コネクティビティも確保できるPico-ITXフォームファクタを使用したアプリケーションなど、コンパクトな産業用コンピュータの需要は高まっています。標準化により、幅広いアプリケーションで使用できるようになり、大量生産が可能になるため、手頃な価格を維持したまま、産業用の信頼性を提供できます。

最新のコンピュータアーキテクチャは、広範な機能と PCI Express、シリアルATA、あるいはUSB 3.0などのパワフルなインタフェースを提供するため、大量生産された標準のシングル・ボード・コンピュータ(SBC)は、多くの場合、開発者の要求条件を満たします。 しかしながら、一見費用対効果が高いように見えますが、システム全体のコストを考慮すると、すぐに高価なソリューションであることがわかります。 安価な大量生産用に最適化されたコンポーネントは、過酷な産業環境で24時間、週7日稼働する厳しい要件を満たさないことがよくあります。
さらに、次世代のチップがリリースされると(12か月ごと、またはそれより早い頻度で発生します)、これらのコンポーネントはすぐに廃止される傾向があります。 その場合、コストのかかる選択は、コンポーネントを買いだめするか、製品を継続的に最新世代のチップに適合させることです。 特別な産業用プロトコルなど、カスタマイズのサポートが必要な人は、それを自分でやらなければならないことにすぐに気づくでしょう。

最適なインタフェースと機能を搭載し、オプションでレガシーポートとリアル・タイム・クロック(RTC)などの特別な組込み機能があらかじめインテグレートされていて、長期にわたって購入可能で、柔軟なロジスティクスが提供されるボードを使用する方がはるかに効率的です。これが実際に可能であるということは、近年、標準化されたコンピュータモジュール(COM)のメーカーによって証明されています。 では、標準化の利点をコンピュータモジュールの世界からSBCに移すよりも良いことは何でしょうか?

サイズが170x170 mmのMini-ITXフォームファクタは、熱設計電力(TDP)が最大65ワットクラスの高い消費電力のデスクトップ プロセッサのマーケットでは主流ですが、最近の多くのアプリケーションでは、TDPは10ワットも必要としません。 この要件は、最新の超効率的な組込みプロセッサによって対応することができます。 よく知られているQseven規格は、70x70 mmのサイズが、このパフォーマンスクラスで非常に信頼性の高いコンピュータを製造するのに十分な大きさであることを示しています。 SBCに必要な、追加の外部コネクタのためのスペースを考慮すると、Pico-ITX規格の100x72mmのサイズが事実上理想的であるように思われます。

コンガテックは、COMのリーディングベンダーで、Qseven規格の共同創設者でもあり、COM ExpressやQsevenモジュールに加えて、Thin Mini-ITXをベースにしたプロフェッショナルなオールインワン(AiO)SBCを提供してきました。 コンガテックは、対応するモジュール規格との相乗効果をさらに十分に活用して、Pico-ITX製品をラインナップに加えました。これにより、24時間週7日稼働の産業用高品質COMを最大10年間製造してきた長年の経験と、 大量生産SBCのコストアドバンテージを組み合わせることができます。

新しいconga-PA3 Pico-ITX SBCには、TDPが5ワットのシングルコアIntel Atom E3815から最高7.5ワットのクアッドコアIntel Celeron N2930までの組込みプロセッサが搭載されています。 どちらのプロセッサもインテルの64ビットBayTrailファミリで、完全なシステム・オン・チップ(SoC)であり、高効率だけでなく、非常に優れた価格/性能比も特徴です。 追加のCPUは、適切な生産数量であれば、カスタマイズバージョンとして簡単に製作できます。

プロセッサ選択表 conga-PA3 Pico-ITX SBC

ProcessorCoresCache (MB)Clock (GHz)TDP (W)
Intel® Celeron™ N2930422.007.5
Intel® Atom® E3845421.9110.0
Intel® Atom® E3827211.758.0
Intel® Atom® E381510.51.465.0

インテグレートされたIntel Gen7 HDグラフィックスは、Intel Atom E3815では400MHzの一定速度で動作し、Celeron N2930では負荷に応じて、688MHz〜854MHzで動作します。 また、フルHD解像度の2つの独立したディスプレイ(1x LVDS、内部コネクタ経由の2x24ビット、1x DP++とHDMI 1.4)もサポートします。 ハードウェア、あるいは直接、DirectX 11.1、OpenGL 3.2、およびOpenCL 1.2をサポートします。

RAMメモリはSBCに直接ハンダ付けされています。 Atom E3815のオプションには、1、2、または4GBのDDR3L-1067が、Celeron J1900には2、または4GBのDDR3L-1333が含まれています。 プロセッサに応じて、合計で最大4GBのDDR3L-1666を使用できます。 I/Oパネルには、2つのUSB2.0ポート、一つの10/100/1000 GBイーサネット用のRJ-45コネクタ、および12V DC電源入力が備わっています。

その他には、追加のUSB 2.0ポート、USB 3.0 SuperSpeedポート、LVDSソケット用のバックライト コネクタ、ファン コントロール、HDAオーディオ、2つのCOMポート(1x RS232、1x RS232/485/422)、SATA、mSATA/miniPCIe共用のハーフサイズのスロットに加えて、もう一つのハーフサイズminiPCIeスロットと、さまざまな機能のためのコネクタがインテグレートされています。 ACPI 5.0のI2CバスとLPCバスにより、レガシーI/Oインタフェースを容易にインテグレートできます。 リアル・タイム・クロック(RTC)とIntel High Definition Audioによりすべての機能がそろいます。

サポートされているオペレーティングシステムには、Microsoft® Windows® 7(32ビット、および64ビット)、Microsoft® Windows® 8.X、Microsoft® Windows® Embedded Standard 7(WES7)、Microsoft® Windows® Embedded Standard 8(WES8)、Microsoft® Windows® Embedded Compact 2013(WEC2013)、およびLinuxが含まれます。 追加のオペレーティングシステム、特にリアルタイム システムの場合、コンガテックは専用のドライバBSP(ボード・サポート・パッケージ)の開発をサポートします。

70x102mmサイズのコンパクトなデザインにより、システムの用途は非常に広がります。リアルタイム機能と複数のオペレーティングシステムのサポートにより、工作機械やオートメーション、および制御システムなど、最も要求の厳しい産業用アプリケーションでも使用できます。 Atomバージョンは、拡張産業温度範囲での使用にも適しています。シングルチップの Bay Trailソリューションは、 TDPが5〜10ワットの低消費電力なので、過酷な環境で使用するパッシブ冷却や密閉型システムに特に適しています。3D機能を備えた高性能グラフィックスの必要がなく、フルHD解像度の2つの独立したディスプレイで十分な場合、これは信頼性が高く費用対効果の高いソリューションです。代表的なアプリケーションには、分散型の大型機械の制御、分散型インテリジェンス、ロボット工学、あらゆるタイプのインテリジェントな計測・解析装置、および低消費電力のハイパフォーマンスIoTコンピュータが含まれます。

コンガテックは、組込み品質を備えた強力で低消費電力のSBC、 conga-PA3をリリースしました。 広く普及していて非常にコンパクトなPico-ITXフォームファクタに、追加の組込み機能とCOMやLVDSなどの実績のあるレガシーインタフェースを追加したオールインワン(AiO)コンセプトにより、大量生産を低価格で実現します。 標準的な大量生産品のコストと比較して適度なプレミアムで、お客様は少なくとも7年の長期供給が保証された堅牢なコンピュータボードを入手できます。 Atomプロセッサを搭載したバージョンはすべて、過酷な環境での24時間週7日の稼働に適しています。オプションの拡張産業用温度範囲 -40℃〜+ 85°Cのバージョンも用意されています。

コンガテックは、組込み品質を備えた強力で低消費電力のSBC、 conga-PA3をリリースしました。 広く普及していて非常にコンパクトなPico-ITXフォームファクタに、追加の組込み機能とCOMやLVDSなどの実績のあるレガシーインタフェースを追加したオールインワン(AiO)コンセプトにより、大量生産を低価格で実現します。 標準的な大量生産品のコストと比較して適度なプレミアムで、お客様は少なくとも7年の長期供給が保証された堅牢なコンピュータボードを入手できます。 Atomプロセッサを搭載したバージョンはすべて、過酷な環境での24時間週7日の稼働に適しています。オプションの拡張産業用温度範囲 -40℃〜+ 85°Cのバージョンも用意されています。

著者について:

Martin Danzerは、コンガテックのプロダクトマネージメントのディレクターです。 彼はドイツのデッゲンドルフ大学で電気工学を学び、組込みコンピュータ技術、製品開発、およびマネージメントにおいて10年以上の経験があります。