役に立つけれども能力には限界も
初期のロボットアームは、決められた場所の特定の向きの1種類のオブジェクトを拾うなど、あらかじめ細かく決められた手順の作業しか実行できませんでした。 ロボットアームによる生産性を向上させ、新しいユースケースへの対応やビジネス オペレーションを可能にするためには、その能力を大幅に向上させる必要があります。
新しいテクノロジーが生産性を向上
今日、パワフルな AI推論により、ロボットアームは周囲の物体を検出し、位置や向きに関係なく分類して、それに応じた操作をおこない、移動経路上の障害物を回避することができます。 さらに、IIoT接続することにより、パフォーマンスや投資収益率(ROI)、総所有コスト(TCO)を改善するための実用的な分析をおこなうことができます。
これらの新しいパワフルな機能を実現するためには、ハイパフォーマンスな組込みコンピューティング設計が必要です。 コンガテックはインテルと共同で、このような高度なロボットアーム制御システムのリファレンス設計を紹介しています。 これは、最新のインテル Core プロセッサー技術を搭載したコンガテックのハイパフォーマンス コンピューター・オン・モジュールを活用しています。 このデモでは、ロボットアームの組込みコンピューティング コアが、次のことをおこなっています。
- モーション パス プランニングにより、リアルタイムで多軸モーション コントロールを実行し、高い精度で高速にタスクを実行すると同時に、品質と工場/倉庫の安全性を高めます。
- センサーや 3D/2Dエンベデッドビジョン カメラからの複数のデータ ストリームを処理します。
- インテル OpenVINO™ ツールキットを使って複雑な AI推論を実行し、オブジェクトの位置を検出、分類、認識して、それに応じた操作をおこないます。
- インタラクションとビジュアライズのための、ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)を提供します。
必要に応じて、デモに IIoTゲートウェイを統合して、予知保全のためのビジネス クリティカルな分析を提供することもできます。
システム統合のための仮想化
ロボット デモ システムの利点
コンガテックのロボット デモ システムで使用されている手法は、設計者や装置メーカー、エンド ユーザーにとって多くの利点があります。
- 設計者はハードウェア リソースを最大限に活用することができます。
- システム統合により、システム数が減るため、コストとエネルギーを節約することができます。
- 1つのシステムの MTBFは複数システムの MTBFよりも高いため、全体的な信頼性が向上します。
- 装置メーカーは、別の仮想マシンを追加するだけで簡単に新しい機能を追加することができます。たとえば、セキュアなクラウド接続のための IIoTゲートウェイを統合することができます。
コンガテックは、パワフルな インテル Core テクノロジーを搭載したコンピューター・オン・モジュールと、リアルタイムシステムズのハイパーバイザー テクノロジーを統合することで、将来のハイパフォーマンス ロボット システムを非常に迅速に開発できる、ロボットのエコシステムを構築し、市場投入までの時間や ROI、TCO を最適化します。
コンガテックのロボット エコシステムの主な利点:
市場投入までの時間を短縮
組込みコンピューティング テクノロジーについてはコンガテックのコンピューター・オン・モジュール エコシステムを利用して、コア コンピテンシーに集中することで、市場投入までの時間を短縮することができます。 コンピューター・オン・モジュールは、PCのコア機能すべてを、アプリケーションレディの形であらかじめインテグレーションしています。 カスタム部分は、設計しやすいキャリアボード上に実装します。 コンガテックが提供する追加の設計サポートや事前認証、ソフトウェア サービスにより、開発効率が向上し、市場投入までの時間がさらに短縮されます。
識別能力と安全性の強化
コンピューティング パフォーマンスと I/O帯域幅の向上により、2D/3D カメラ、LIDAR、RADAR などのさまざまなデータをリアルタイムで処理し、識別能力と安全性を強化します。 コンガテックのハイパフォーマンス COM-HPC および COM Express エコシステムは、ハイエンドの協調型ロボットや自律型ロボットに、最新のセンサー テクノロジーを実装するための非常に優れたパフォーマンスの帯域幅とインターフェース機能を提供します。
信頼性と TCO の最適化
堅牢なテクノロジーとシステム統合により信頼性と TCOを最適化します。 リアルタイムシステムズのリアルタイム ハイパーバイザー テクノロジーをサポートすることで、以前は複数の専用システムを必要としていたさまざまなワークロードを、1つのシステムで実行できるようになりました。 これは、システム数が減ることでコストを節約できるだけでなく、MTBF と全体的な信頼性が向上します。 さらに、メンテナンス間隔の延長とダウンタイムの短縮にも役立ち、TCOが最適化されます。