コンガテック組込みBIOS/UEFI

組込みコンピュータのユーザは通常、オフィスコンピュータの標準の機能以上のものを要求します。 コンガテックは、BIOS/UEFI機能を設計する際に、これらの要件を考慮に入れています。 これまでの多くのBIOSとUEFIの経験に基づいて、組込みに必要な要件を強力なコンガテックのBIOS/UEFIプラットフォームに実装しました。

 

コンガテック ボードコントローラ
オンボードのマイクロコントローラは、システムモニタリングやマルチステージウォッチドッグ、I²Cバスなどの組込み機能のほとんどを、x86コアアーキテクチャから完全に分離します。 これにより、組込み機能のパフォーマンスが向上し、システム全体の信頼性が向上します。

インフォメーション
ボード情報

コンガテック ボードコントローラは、製造データとボード情報の豊富なデータセットを提供します。ボード情報は、シリアル番号、製品番号、EANコード、製造および修理日、稼働時間メータ、ブートカウンタなどです。        


POSTコードのリダイレクト
BIOSのポート80h出力は、I2Cバス、SMBus、またはモジュールUARTに転送できます。 これにより、システムのデバッグ効率が向上します

セットアップ
OEMセットアップ メニュー コントロール
この機能により、お客様はセットアップノードを表示、または非表示にしたり、BIOSセットアップ画面の説明を変更することができます。 セットアップ画面の完全な制御はOEMに提供されます。

                   
OEM Verbテーブル

BIOSレベルでキャリアボードのHDAコーデックを初期化します。

ユーザ データ メモリ
コンガテックのモジュールは、EEPROMに32バイトの不揮発性ストレージを提供し、BIOSフラッシュメモリに64キロバイトのブロックを提供します。 これは、クリティカルで重要な運用データを保存するために使用できます。 例えば、システムID、IPアドレス、ソフトウェアキーなどです。ユーザ データ メモリをロックして、書き換えを防ぐことができます。

UEFIスクリーンショットドライバー
BIOSセットアップの現在の表示画面をUSBフラッシュドライブに、.pngファイルとして保存できるので、専門的なシステムドキュメントの作成に利用できます。


OEM BIOSコード
お客様が独自のレガシーコードをBIOS BOOTフローにご自分でインテグレートすることを可能にします。 コンガテック組込みBIOSは、指定されたスケジュールでOEMコードを呼び出します。 設定可能なオプションとしては、OpROMスキャンの前後、セットアップ前、およびブート前です。 これは、カスタムのキャリアボードのハードウェア初期化に使用できます。PCI/PCIe OpROMとブートローダの追加や、OEMアクティベーション用のWindows SLP文字列とSLICテーブルの提供、独自のHDAコーデックverbテーブルの作成、またはその他のOEMカスタマイズに使用できます。


OEM BIOSのデフォルト設定
コンガテック組込みBIOSでは、ユーザはカスタムのOEMデフォルト設定を作成できます。 これらの設定は、デフォルトとしてフラッシュメモリに保存できます。




BIOSセットアップデータのバックアップ
BIOSコンフィグレーションの設定は、バッテリーなしのアプリケーションで使用できるように、フラッシュメモリに保持されます。

インタフェース
Fast Mode I²Cバス
I²Cバスは、組込みアプリケーションでセンサ、コンバータ、またはデータストレージなどによく使用される、シンプルなシリアルバスインタフェースです。 すべてのコンガテックのモジュールは、400kHzマルチマスタI²Cハードウェアを提供します。

その他のコンガテックのBIOS/BC機能
タイプ別のブートデバイスの選択、レガシーUSBのサポート、USB MSDサービスブート、および汎用LPCデコードもサポートされています。 その他の機能には、ATモードのシャット ダウン設(停止、再起動)、LIDとスリープのサポート、およびPステートの省略が含まれています。 一部のプラットフォームでは、GPIOインタフェースでSERIRQを使ってIRQを 駆動することもできます。


電力損失と電源投入制御
この機能は、AC電源喪失、および通常の電源投入後の動作モードを制御します。起動モード、オフ継続モード、最後に使用したモード、の設定ができます。 この機能には、CMOSバッテリーを取り付ける必要はありません。


ACPIバッテリー管理
コンガテックのACPI BIOS、およびボードコントローラは、CMB(Control Method Battery)サブシステムをサポートするように設計されています。コンガテックの CMB設計ガイドに従うことで、カスタマイズされたバッテリーソリューションを実装することも可能です。 このソリューションは、一般的に使用されているスマートバッテリー充電器をサポートするとともに、電池のみが実装されたソリューションもサポートしています。

監視
マルチステージ ウォッチドッグタイマ
コンガテックのすべてのモジュールは、ACPI イベント、NMI、ハードウェアリセットや電源ボタンなど、さまざまなイベントをサポートするマルチステージ ウォッチドッグタイマを実装しています。単一のイベントや任意のイベントの組み合わせでアサートできます。


POSTウォッチドッグタイマ
この機能は、BIOS POST プロセスの監視を可能にします。システムの電源投入時に始動し、調整可能なタイムアウト(256 ms~4.5 h)を過ぎると、ハードウェアリセットをかけます。


ハードウェア正常監視
コンガテックのBIOS とボードコントローラには、実装されている重要なコンポーネントを監視するルーチンが組み込まれています。 これにより広範囲なファン制御とCPUとモジュールの 標準温度センサ、および電圧の監視が可能です。柔軟なセンサ/アクチュエータの割り当てにより、簡単にカスタマイズできます。

ディスプレイ
ディスプレイ自動検出

装着したフラットパネルを EPI 経由で自動的に検出して構成します。EPI は、すべてのデジタルフラットパネルを簡単かつ直接制御するための最大の互換性を持ったオープン規格です。

カスタマイズ可能なブート画面
ブート画面オプションで、POST 時のダークブート、カスタマイズされたスプラッシュ画面、またはカスタマロゴの出力を、お客様が直接設定できます。


LVDS バックライト制御
バックライトの輝度は、BIOSセットアップで設定するか、OSのCGOS APIとACPIメソッドを使用して実行時に変更できます。外付け DAC 、およびポテンショメータをサポートしており、I²C 、またはPWM 信号を使って接続されます。

LVDS パネル用 OEM EDIDLVDS パネル用 OEM EDID
任意のLVDS フラットパネル用にカスタマイズされた EDID データを作成してそれを事前に定義されたタイプのリストに追加できます。

セキュリティ
TPM2.0によるMeasured Boot
TPMチップの完全なサポートは、BitlockerやMeasured Bootなどの機能をサポートするためにBIOSによって提供されます。

BIOSの書込みとアップデートの保護
BIOSセットアップで BIOS パスワードが設定されると、これら両方の保護機能を利用できます。有効にすると、BIOSを更新または変更できなくなりますが、コンガテック システムユーティリ(CGUTIL)を使用して保護機能を一時的に無効にすることができます(BIOSパスワードが必要です)。 コンガテックBIOSパスワードは、SHA256で暗号化されています。


OEM プラットフォームキーを使用したセキュアブートUEFI セキュアブートは、適切に署名・検証されたイメージだけを実行するようにします。 UEFIセキュアブートを使用する主な理由は、許可されていないソフトウェアがプリブートスペースにロードされないようにすることです。コンガテック組込み BIOS を使用すると、OEMプラットフォームキーをインテグレートできるため、プラットフォーム所有者とプラットフォームファームウェア間の信頼関係を確立できます。

OS サポート
32/64ビット統一OS API

コンガテック組込みBIOSの機能は、統一APIの EAPI (PICMG®による定義) 、およびコンガテック独自のCGOSのAPIからアクセスできます。

                   
OEM SMBIOS/DMI データ

お客様は複数の SMBIOS ストリングをアップデートできるため、DMI テーブルの内容をお客様が直接制御できます。サード
パーティー製ツールは不要です。


最適化されたパワーマネージメント
ACPI パワーマネージメントとシステム構成は、ACPI 規格に従ってコンガテックの BIOS/UEFI でサポートされます。

OEM UEFI DXE ドライバ / ブートローダ
この機能を使って、お客様は独自の UEFI DXE ドライバとブートローダを組み込むことができます。ビルトインCGOS DXE ドライバにより、これらのOEM DXEドライバにおいて                         CGOSのサポート(たとえば、I2Cバスを使用したり、ウォッチドッグを初期化したり)が可能になります。


リアルタイムオペレーションのための最適化
コンガテックのBIOS は、モジュールの動作を最適化して最良のリアルタイムオペレーションをおこなうための機能を備えています。CPU クロックと GPU クロックを固定したり、ターボモード/  SpeedStep / Cステートをディセーブルにすることができます。その他のオプションには、PCIe/DMI ASPMのディセーブル、パッシブ冷却のディセーブル、および排他的IRQのサポートが含まれます

ボード・サポート・パッケージ
コンガテックは、高度なBSPを提供します。これには、シリコンベンダーが提供する最新のテスト済みドライバと、組込みBIOS、およびモジュール機能にアクセスするためのコンガテックのドライバが含まれます。

コンガテック・システム・ユーティリティ
組込みBIOSの全機能は、コンガテックユーティリティからアクセス可能です。これには、すべての製造および統計情報、例えばシリアル番号、稼働時間、ブートカウンタなどと、BIOSのデフォルト設定、ブートロゴ、フラットパネル構成情報が含まれ、このフレキシブルでパワフルなツールにより容易にプログラム可能です。